太古の彼方、聖地エルサレムから、
海のうねりのようにやってきたもの。
カトリックの海のうねりは、
地中海の太陽の国まで広がった。
マヨルカ島、大聖堂、ラ・セオ。
スペインの誇る天才建築家、
アントニオ・ガウディの、青い光。
暗い聖堂の中央に、
くっきりと浮かびあがる「ばら窓」
修復に携わった若きガウディが、
後世に残した「ばら窓」と鉄製の「天蓋飾り」
ガウディ・ブルーの光のマジック。
壁面一面の彫刻と、
地中海の光のモザイクに彩られた、
ゴシック様式の聖堂内部。
大聖堂の中に繰り広げられる、
カトリシズムの物語のはじまり。
イエス・キリストの誕生。
養父ヨセフの腕にいだかれるキリスト。
大聖堂の壁面に、
キリストの生涯の場面が、
隙間なく刻み込まれている。
幼いこども、年老いた人々、
貧しい人々、文盲の人々、賢者の人々、
あらゆる階層の人々は、
この聖堂にひざまずきながら、
何度も、胸に十字を切り、
キリストへの畏敬を深めながら、
信仰の蕾を、
ゆっくりと育てていったのだろう。
祝福の時も。
きらびやかな時も。
平穏の時も。栄華の時も。
レオナルド・ダ・ヴィンチを筆頭に、
世界中の芸術家達が、
こぞって作品の命題にした、最下部、「最後の晩餐」
キリストの受難。
キリストに仕える12使従の内の、
ユダの裏切りによって、
ローマ帝国に反逆者として渡され、
政治犯として、最も重い極刑へと。
多種多様な表現方法で、
キリストの悲劇が克明に描かれている。
モノクロの一隅から姿を現わした、
「キリストの磔刑」
私は、衝撃を受けた。
かっと、見開かれた、
キリストの眼光は、
何を見ていたのだろう。
何世紀もかけて創られていく、
キリストの生涯の物語。
スペインのカトリシズムは、
想像もできないほどの、
歴史の深さと重さを持ちながら、
人々の心に黄金の十字架を、
日々、刻みつけているのかもしれない。
キリストの蘇りにも似た、
神の新生の、
自然のまばゆい絵具から吹きこぼれた、
地中海の美しい空と海に守られながら。
ゆったりした旅気分を、引き続きお楽しみくださいね~♪
☆いつもありがとうございます~♪☆
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